当館の歴史
大庄屋だった蒲生家屋敷
150年の歴史を持つ
古民家として再生
がもう家は元々「庄屋」や「旦那さん」と呼ばれる大地主の屋敷でした。
江戸時代に建てられた母屋と明治時代に建てられた蔵を改装し、新たに
古民家の宿泊施設としてオープンしました。
戦前まで「蒲生醬油醸造所」の醬油蔵として使われていた蔵は、
北側が「綾織」、南側が「白冠」という名のお部屋に生まれ変わりました。
部屋の名前は、ここで作られていた醤油の名前をとって付けられました。
梁や柱などは当時の木材を使用しており、茅葺き屋根や調度品に至るまで、
昔からあるものをできるだけ生かした改装を行っています。
昔の懐かしさはそのままに、現代的な快適さを施し、
伝統を感じられ、くつろげる場所を目指しています。
「蔵に泊まる」という非日常空間をぜひお楽しみください。
がもう家の今までとこれから
小さな頃よく遊ばせてもらった懐かしい場所
ここは店主の母親の実家「蒲生宅」。
店主にとっては小さな頃よく遊ばせてもらった懐かしい場所でした。
子どものいない叔母から相続を引き継いだ屋敷は、当初手放す予定だったのですが…。
「つくろうと思っても、
今ではもうつくれん」
この家を後世に残さなければ
家の中を友人達に手伝ってもらいながら片付けていくうちに…
叔母から「この家は頼むで!」と言われていた事を思い出し、
段々と何かここでやってみたい、そう思う様になりました。
業者に見てもらったところ、
「この建物はすごい。億出しても建たんやろう。
つくろうと思っても、今ではもうつくれん」と驚かれたそう。
この物件を後世に残さなければ、そんな強い想いをいつしか抱くように。
蔵の中には数々の品物や骨董品
使える物はとっておき、今に活かす
蔵の中にはこれまでの数々の品物や日用品、骨董品が残されていました。
瓦や農機具、木の端材、昔使っていたであろう建具など木製品もたくさん。
使えるものは残しておき、宿のあちこちで活用しました。
古い農具を使った天井照明や、蒲生家に描かれた掛け軸などの骨董品もインテリアとして活かされています。
昔ながらの雰囲気を大事に
蔵の傷み具合も味になる
蔵は、明治22年に「大熊さん」という大工さんが作ったものだそう。
北側の部屋「綾織」は、元々板を張っている箇所が多く、傷んだ木もそのまま使用し、味のある部屋に。遊び心をくすぐる忍者扉もついています。
床板や土壁、天井板も、板の張り替えや断熱材を使用し、中身はしっかりと作り込んでいます。
トイレやバスルームは新しい設備を入れ、安心して過ごせます。
南側の部屋「白冠」は、元々土壁なので、漆喰仕上げの内装にし、明るい雰囲気となりました。
長い歴史を重ねてきた古民家
これからも残していきたいもの
母屋は玄関の間口を広げ、畳だった部屋部分は土間打ちに、
墨入りの黒いセメントが敷かれました。
店主の祖母が昔お店をしていた時の店舗の梁が再利用されました。
碍子を使った屋根裏に張り巡らされた配線は店主の希望で見た目だけそのまま残すことに。
昔からあるもの、これからも残していきたいもの、家族のゆかりのものたちも時を経て変わらずそこにあるのです。